Palermo"B"log: 降格のその後

2013/07/29

降格のその後

さようならブダンさん
さすがにSerie B。しばらく放置している間にこのクラブを取り巻く環境は大きく変わったようだった。チームは着実にSerie Bモデルに縮小化されているし、長年のアイコンだったミッコリもついにクラブを去った。移籍市場が開くたびに獲得候補のネームバリューが下がり、今季はもはやお前誰だというレベル…。

自分もよくわかっていなかったので、新シーズンに入ってからの展開とこれまでの移籍の動きを簡潔にまとめました。

降格決定後、クラブが最初に発表したのはNicola Amoruso(39)のSD就任。Amorusoは11年の現役引退後にRegginaのユースチームを率いた経験があるのみで、昨年9月にディレクター資格を取得したばかりの新米SD。Luca Cattani 前SDは今後はNovaraへ。このディレクター交代に伴い、テクニカル部門のマネージャー Giorgio Perinettiには"技術部門最高責任者"の肩書きが与えられ、今後はAmorusoのサポートを含めより幅広くチームに携わってゆくことになった。またマーケティング部門ではAtalantaからEnrico Bustoを引きぬくことに成功。

Amorusoの最初の仕事は監督選び。Giuseppe Sannino 前監督は2度目の就任後のチームの好転から続投の噂も流れていたが、結局Chievo を選択。後任はEugenio Corini(Chievo)かGiuseppe Iachini(前Siena)のどちらかが濃厚と見られていたが、最終的にチームは若手監督Gennnaro Gattusoに委ねられることになった。Gattusoは前所属先のSionからKyle Lafferty(25)の獲得を希望し、この北アイルランド人アタッカーが今夏の補強第一号と。この選手とは1月にも移籍交渉を行なっていたが、当時のディレクター Pietro Lo MonacoがMauro Boselli(Wiganにレンタルバック後Club Leónに移籍)を選択したためこの時は土壇場で移籍が流れていた。

一方の放出面では、契約が切れたFabrizio Miccoliがついにチームを去った。しかし、カピターノの最後は非常に後味の悪いものだった。Miccoliは6月半ばにマフィアとの繋がり及びこの繋がりの中でマフィア撲滅運動に身を捧げたシチリアの偉人 Giovanni Falconeを侮辱する発言をしたことが発覚しており、これが相当に大きな問題となった模様。Miccoliに与えられていたコルレオーネ市の名誉市民権は当然ながら剥奪され、英雄はブーイングとともに島から出て行った。

また、Maurizio Zamparini 会長の秘蔵っ子 Igor Budanの引退もクラブの変化を印象づける出来事。BudanはZampariniがVeneziaの会長だった時代から寵愛してきた選手で、レンタルや共同保有を繰り返しながらも10年以上Zampariniとともに働いていた。現役生活に別れを告げた元クロアチア代表は今後のキャリアのために今シーズンはチームマネージャーとしてPalermoのトップチームに帯同する方針。

彼らのトップチームは近年のプレシーズンでのコンディション調整の失敗から、この夏は数年ぶりにオーストリアでのサマーキャンプを実施することに。毎年恒例のVarese "Human Performance Lab"でのメディカルチェックの後、7月24日までザンクト・ラムブレヒト、8月6日までバート・クラインキルヒハイムに滞在する予定。

一方、ユース部門では近年の成功に貢献した育成部門最高責任者 Rosario Argentoが退団し、後任にPalermoでの2年目を迎える37歳のDario Baccinが就任。プリマベーラのチームは契約満了に伴い退任したPietro Ruisiに代わりTreviso 前監督のGiovanni Bosi(44)が指揮を執る。昨季はリーグ戦3位だったが、今季はいかに。

また、Juventus Arenaの設計などの実績を持つ建築家Gino Zavanellaは7月12日、新設する新練習場についての具体的なプロジェクトを発表している。Carini及びMontelepre地域にまたがって建設される練習場は天然芝および人工芝のピッチを合計で6つ持ち、トップチーム・ユースチームが同じ施設でトレーニングを行う。総費用は1500万ユーロの見通し。

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